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子育てについて

2023/06/25

ペアレントトレーニング14 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!

しつけと効果的ではない罰し方


これまで、子どもの問題行動への対応の仕方について、いくつかお伝えしてきました。

大人は、自分の経験から、子どもの行動の善悪の基準を決めて、注意したり、叱ったり、怒鳴ったり、と、いろいろな方法で、子どもの行動を自分が決めた基準に従って、正しいと思う行動に導こうとします。
もちろん、正しい行動を教えることは大人の役目ですので、その行為自体は悪いというわけではありませんが、その方法が適切かどうかという視点から見ると、それは子どもを傷つけてしまったり、自己肯定感を下げてしまうように方法になってしまっていると感じるような場面を見かけることがあります。
そこで、今回は効果的ではない罰し方について、お伝えしたいと思います。


①脅すだけで実行しない方法

昔から、「そんなことしてると鬼が来るよ」というような言葉で、子どもの行動を静止しようとする大人がいます。
でも、本当に鬼が来るでしょうか?
最近では、youtubeで鬼の声を子どもに聞かせて、早く寝るようにしたり、いうことを聞かせようとするような方法までありますよね。
実際に、怖くて問題の行動を止める子どももいるでしょう。
でも、それは、脅すだけで実際に鬼が来ないし、年齢が小さい間は通用しますが、年齢が上がると「あんなこと言ってるけど、本当は鬼なんていない」「鬼が来るわけがない」などと、本気にしなくなり、効果がなくなります。

また、ゲームの時間を決めているにも関わらず、いつまでもゲームを続ける時に、「ゲームをやめないとゲーム機を捨ててしまうよ!」と言うパターン。
これもよくありますよね。
本当にゲーム機を捨ててしまうなら、それは本当に実行するのですから、脅しではありません。しかし、捨てたとしたらまた買わなければならないかも・・と思っていたり、もったいないから捨てないと決めているのにそう言うのであれば、それは脅しになりますよね。

どうして脅しがいけないのか。
それは、初めのうちは効果的ですが、子どもはよくわかってきて、「どうせ言うだけなんだから」と大人の指示を無視するようになってしまうからです。そして、大人がどうするのか、試すようになることもありますので、脅して兄かいうことを聞かせると言うのは、できるだけ控えたほうがいいでしょう。


②怒って罰を与える方法

子育てをしている時、言うことを聞かない子どもにイライラしてしまうということがあると思います。
初めは優しく言っているけれど、すぐに聞かないとだんだん口調が強くなり、
そしてそのイライラが爆発的になり、結果、つい大きな声で怒って罰を与えてしまいます。
その罰が、大人の自制心を失わせ、子どもの身体や心を傷つけてしまうということになってしまいます。
子どもを叩いたり、蹴ったり、またはどこかへ閉じ込めたり、食事を抜いたり、、一人家に放置したりすることは、虐待です。
体に傷や痛みがなくても、心が痛いと感じるような暴言を投げたりすることも、虐待です。
自分で、自分をコントロールできそうにないと感じる時は、地域の相談窓口に相談することがいいと思います。そういう相談に応じるために用意されている窓口はたくさんありますから、話しやすいところへいきましょう。


③使い方がばらばらな罰

気まぐれに罰を与えられると子どもは何を期待されているのか分からなくなります。
日々違う指示やルールは、問題行動を引き起こしやすくします。
昨日、笑顔で見守られていた行動が、今日は逆に叱られる・・このような対応は子どもが何をすることが正しいのか分からなくなってしまいます。
また父親と母親が別々のことを言ったり、矛盾した対応をすることも、子どもは混乱してしまいます。


罰は、基本的には使わないほうがいいのです。
気まぐれなら、さらによくないということがお分かりいただけたでしょうか。


親が子どもをしつけるということは、難しいことだと思いますか?
育てにくさを持つ子どもに対しては、つい叱ったり怒鳴ったりしてしまいたくなりがちです。
けれども、それは罰ではなく、別の適切な関わり方を大人が学び実践することが大切です。

今後はそのための、いろいろな方法をお伝えしていきますね。

ペアレントトレーニング14 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!
ペアレントトレーニング14 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!

2023/06/18

ペアレントトレーニング13 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう! 

感情的なメッセージは、子どもの自己肯定感を下げる


これまでは、子どもの問題行動について、その原因が大人の指示の出し方に問題があるということをお伝えしてきました。
親は、自分が子どもの頃に受けてきた子育ての方法をそのまま再生することが多いのですが、それは学びとしてごく自然なことです。
けれども、自分の受けてきた子育ての方法が本当に子どもにとっていい方法なのかどうかは、わかりません。
子どもにも、いろいろなタイプがありますし、親自身もいろいろなタイプがあるからです。

親も子どもも、自分の性格によって話し方や、受け止め方が違っているということも含め、育て方によって、性格が作られるということもあるので、子どもが生まれて初めて出会う大人である親として、子どもの自己肯定感を育むことができるといいですね。



赤ちゃんは、生まれてすぐから上手に話すことができません。
ですから、言葉の代わりに「泣く」という方法を使ってコミュニケーションをとっていきます。
出産後のお母さんは、赤ちゃんが泣くと授乳の準備のためにおっぱいが張ってくるとも言われています。
赤ちゃんのコミュケーションの手段として「泣く」という方法が、お腹がすいた赤ちゃんにとって適切な伝達の手段だと言えますよね。




赤ちゃんのコミュニケーション方法と自己肯定感

赤ちゃんが泣くと、そばにいる大人は「お腹が空いているのかな?」「おむつが濡れているのかな?」「どこか気持ち悪いのかな?」と赤ちゃんの泣き声に反応して、対応をするようになります。
赤ちゃんは自分の「泣く」という手段で自分の状態を身近にいる大人に伝え、その結果自分の要求が満たされたという経験を通して、「これはいける!!」と記憶し、そのコミュニケーション方法を繰り返して大きく育っていくのです。
もちろん体が大きくなるということと共に、心も成長していきます。

この要求して答えてもらうという関わりから、その後も要求に応えてくれる大人との関係が、親子の「愛着関係」を築き、子どもの「自己肯定感」が育てていくと言われています。

これは、ずっと後になって気づくことが多いのですが、この「泣く」という行動で、子どもが要求を満たされるという経験を積み重ねていくうちに、「僕は、私は、泣いたら誰かが来てお世話をしてくれる」「私は、僕は、愛してもらえる存在なんだ」「私、僕には、愛されてお世話される、大切な存在なんだ」と自分自身で「自信」を持つということになります。

これが自己肯定感。
そして、自分の要求を満たしてくれる特定の人との間に結ばれる信頼関係が「愛着関係」ということなのです。

もしも、赤ちゃんが泣いているときに、誰も空腹を満たしてくれない、お尻が汚れていてもきれいにしてくれない、眠くてもあやしてくれない、具合が悪くても手当てしてくれない、、ということが続くと、赤ちゃんは泣かなくなります。
なぜなら、泣くことはとてもパワーのいることだし、泣いても無駄だ、私は、僕は、誰にも大切にしてもらえない存在なんだ、、とあきらめて「自己否定感」を持ってしまうのです。

人間は生まれたときは、誰もが同じように生きるための要求を「泣く」という形で表現するものです。
けれども、それが誰にも受け止められない無意味なものだと感じるとあきらめて表現しなくなっていくのです。
これほど悲しいことはあるでしょうか。
あきらめなくていい、そこにいてくれていいんだよと、大切にお世話され、愛着関係を築くことができる、そんな環境をどの子にも用意してあげたいものですね。

・・・と、これは私の願いです。

ちょっと話が飛躍なってしまいましたね。



感情的な叱り方が招くこと


大切に育てていくなかで、子どもが親の言うことを聞かないときに、その行動だけを問題視するのではなく、子ども自体を認めないかのように叱ると、子どものセルフエスティーム(自己肯定感)を損なってしまうという危険性があります。

親は、いろいろなスケジュールをイメージして行動しているのに、その段取りをくるわされたり、親が求める行動をとらないとき、また周囲から好ましくない行動をしている子どもの親として見られることに抵抗を感じ、「ばか」「ボケ」などと感情的になじってはずかしめたり、「こんなところをおばあちゃんが見たらどう思うかな」などと罪悪感を植え付けるのは、子ども自身の行動を変えようとする気持ちを奪ってしまい、行動を好ましいものに変える機会を失ってしまいます。
そして、時間が経てば、親から受けた方法をマネして、次から同じように親や兄弟、友だちをなじるようになるかもしれません。


親が感情的になると、子どもにとっても、親にとっても、協力的な関係が崩れ、後で後悔することになってしまうことが多いといわれています。

ですから、親が感情的にならないように工夫することが必要になり、その姿を見せることで、子どもも親の言うことを理解しようとし、親をモデルとして真似をするようになるでしょう。
忙しい中で大変な子育てを担ってくださっているママやパパに、この繰り返されるパターンを意識して、子どもと関わっていけるようにしたもらえたらいいなと思います。

ペアレントトレーニング13 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう! 
ペアレントトレーニング13 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう! 

2023/06/16

ペアレントトレーニング12 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!

子どもの問題行動⑦  あいまいすぎる指示

こどもは生まれて数年でいろいろなことを期待されます。
もちろんそれは、子どもが成長する時に、とても大切なことです。

自分を愛してくれている親から、期待されると嬉しくてその期待に応えようとするから、ちょっと高めのゴール設定でも、がんばって挑戦したり、繰り返し練習したりして、今よりもできることが増えたり、できなかったことができるようになったりするのです。

けれども、期待しすぎると、年齢発達に合わず、頑張っても期待外れに終わってしまったり、その結果、自己肯定感が下がってしまうという結果になります。

さて、あなたのおうちでは、どのような指示の出し方をしているでしょうか。
一緒に考えてみましょう。

子どもの行動を問題視することがあります。
けれども、その行動は本当に問題なのでしょうか。

大人はいつも、大人側を基準にして、判断しています。
子どもの行動も、大人が指示したことをきちんと正確にスピーディーに達成できるかどうかで判断しているようなことはありませんか?
もちろん、大人自身は自分の出した指示が、正しく正確に伝わっていると思い込んでいるからです。

本当に、正しく指示ができているでしょうか。
指示を受け取る子どもの年齢に合った、理解力に応じた指示ができているのか、振り返ってみるといいかもしれません。


例えば、食事の時、食事が終わるまで座って食べるということができない子どもに、「座って食べないと、どうなるかわかる?」と尋ねて子どもに考えさせるという形になっていませんか?
お風呂に入って欲しい時に、「もうお風呂に入る時間じゃない?」と聞いていませんか?

子どもがお風呂に入りたいと思う時刻と、親がお風呂に入って欲しい、入るべきと考えている時刻が一致していればいいのですが、どうでしょう。
テレビ番組を観たい、観ている時は、子どもはお風呂に入ろうとはしないはずです。
それなのに、「入る時間じゃない?」と尋ねられたら、「違うよ」と答えてもおかしくはありません。

また、子どもが人前ではしてほしくない行動をとっている時、「おばかさんね」や「どうしてそんなことするのかな〜」と声をかけたりしていませんか?
どうしてって聞かれても、「やりたいからだよ」と答えられたら、どう返しますか?

親が指示を出すときは、子どもが理解できる言葉で、具体的に頭の中でイメージできるように伝えてあげることが大切です。


こんなことはありませんか?

「あっちの部屋にある、あれ取ってきてくれない?」「その上にあるそれが欲しいんだけど・・」という言葉は、話している本人はイメージできても、聞いている側の人は、よくわかりませんよね。
病院で、走り回ったり、うるさくしている子どもに、「ちゃんとして!」「どうしてこんなことするの?」という声かけも、わかりにくいのです。

「ちゃんとする」「きちんとする」という言葉は、子どもには特にわかりにくいものです。

それを伝える前に、病院での過ごし方を具体的に伝えておくことが大切です。
「病院では、静かにしようね。大きな声を出すと、しんどい人が余計にしんどくなるから、小さな声で話そうね。頭が痛い時に、大きな声や音を聞くと、頭がガンガンするの。だから静かにしようね。」など、止めようとする行動が、どういうことなのかを説明して、意識づけることが大切なのです。

大人でも、初めてフランス料理のフルコース料理を食べる時に、マナーを教えてもらっていないのに、「はいちゃんと食べて」と言われたら、どのナイフやフォークから使えばいいの?と困惑してしまいますよね。
でも、こちらから順に、こんなふうに使うといいよって、誰かが教えてくれるとか、スマホや、パソコンなどで、食べ方をネット検索しておくとある程度はできますよね。そうでもないと、マナー通りに上手に食べることは難しいはずです。


子どもは、生まれてまだ数年、経験が少ないので、一般常識が身についていないのです。
社会的なルールや、マナーは大人が教えていくことが必要です。

その伝え方を大人が工夫することが、とても重要だということがお分かりいただけたでしょうか。

そして、伝えたことを子どもが行動できた時には、褒める、認めるということをしてあげることも重要です。
いい行動をした時には、褒められる、だからよくないと教えられた行動をやめておこうと思えるようにしてあげることが大切なんですよね。

いい行動をしている時に、どんな対応をするかで、子どもの行動は変わると言われています。
あなたも、分かりにくい抽象的な言い方で、注視していないかを振り返り、どんな伝え方をしようかなと、考えてみてくださいね。

ペアレントトレーニング12 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!
ペアレントトレーニング12 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!

2023/06/05

ペアレントトレーニング11 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!

子どもの問題行動⑥  混乱させる態度

子どもが親の言う事を聞かないという時に、子どものせいにしてしまわずに、自分の指示の仕方を振り返ってみましょう。

これまでにすでに5つの指示の問題についてお話ししてきました。

続いて6つ目にお伝えするのは、指示が曖昧であるということ。
さて、あなたの指示の出し方は、どうでしょう。



以前、こんな様子を目にしたことがあります。

子どもに楽器の演奏方法を教えている指導者の方がいらっしゃいました。
とても優しくて、温かい感じの男性です。
ところが、子どもたちは、優しい男性の指導を受けて徐々に演奏が上手になっているのですが、子ども同士でおしゃべりに盛り上がり、指導者の男性の言葉が届かない状態になった時のことです。
その男性は、「話をちゃんと聞くように・・」と叱りました。
ところが、子どもたちの行動は改まらず、そばで見ている私はイライラしていました。
一度注意をしたにもかかわらず、話を聞かない子どもたちに、その男性は次はもっと強い口調で注意しました。

ところが、その男性は注意の言葉の後、笑顔でした。

言葉では怒られているように感じる子どもたち。
けれども、表情を見ると、笑っている。

この様子から、子どもたちは、注意されているけれど、笑って許してくれている。

そんなふうに感じてしまっても仕方ないな・・と、見ていた私は感じました。


俳優の「竹中直人」さんが、笑いながら怒るという事をよくテレビの中でやっていた時期がありました。

俺は怒っているのか、笑っているのか、どちらとも取れる、そんな様子を表現しているのですが、本来伝えたいのはどちらでしょう?



面白い表現方法としてして見せるのはいいとしても、現実の世界で、笑顔で注意されたら、子どもは注意をされているのか許されているのか分からなくなってしまいます。

それでは、子どもに注意したい時、どのようにするのがいいでしょう?


子どもは、言葉からも情報を得ようとしますが、視覚的に目に入る情報から、判断する方が得意です。
ですから、言葉では、「叱る」、「注意する」という内容であっても、表情が優しい笑顔であれば、叱られているとか、注意されていると感じにくくなって、結果として、「言うことをきかない」ということになってしまいます。


これは、「言うことをきかない」と言って子どもを責める前に、自分の指示の出し方、注意するときの表情に気をつけてみてください。

もしかしたら、怒って注意しているのに、顔は笑っているなんてことになっているかもしれません。

そう、自分ではその時の表情を確かめることがありませんので、誰かに頼んでおいてもいいかもしれません。

注視する時は注意する顔、表情が必要です。
言っていることと表情が一致するように、意識しましょう。

子どもは、視覚からの情報が取り入れやすいということも、常に意識しておくといいですね。

子どもの問題行動の要因が、実は大人の行動にある。
そんなことが実はあるということを知り、子どもの問題行動にしてしまうという失敗が起こらないようにしたいものですね。

親子の関係を、大人の一方的な決めつけで潰してしまわないように気をつけましょう。

そして、いい親子関係を続けていきましょう。


ペアレントトレーニング11 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!
ペアレントトレーニング11 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!

2023/05/29

ペアレントトレーニング10 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!

子どもの問題行動⑤  指示のタイミングが悪い

 
子どもの行動が大人の指示の仕方によって、問題となったり、うまくいったりすることを繰り返しお伝えしてきました。
指示の与え方によって問題となるかそうでないかの、要因は、全部で6つあります。
今回はその5つ目。
 
指示のタイミングが悪い

日常生活の中で、大人が子どもにしてほしいことを、どうやって伝えるかによって、子どもの行動が変わり、その結果としてほめたり、認めたりすることができる場合と、叱ったりイライラしたりする原因になる場合があることを、しっかりと大人が理解して、上手に指示を出せるようになりましょう。
 


大人は自分の行動に合わせて、子どもにお手伝いをしてほしくなったり、また子どもの行動を決定しようとすることが多くあります。


もちろん、それは子どもの生活リズムを考えたり、健康的に過ごしたりすることを見通してのことですよね。
けれども、そのことを具体的に伝えたり、説明したりすることがていねいにできているでしょうか。
 


子どもも、自分の中で「つぎはこれをしよう」「これが終わったら、その次にはこれをして・・・」と頭の中で考えて行動していることが多いものです。
ただ、時間の流れを大人と同様にイメージしたり感じたりしながら過ごすことは難しく、したいことが終わるまでにかかる時間と、ご飯の時間や、お風呂に入ったり、寝る時間が迫ってくることを、関連付けて考え計画的に過ごすことはできません。

例えば、あなたが、自分の頭の中で組み立てたスケジュールを次々にこなしていこうと思っているときに、突然、中断させられるという結果になったら、どうでしょうか?
「えっ?いま?」って思っちゃいますよね。
それは、子どもも同じなんです。
 

では、どのようなタイミングで指示を出すのがいいのでしょう。
考えてみましょう。



悪いタイミングと いいタイミング


子どもは何かに熱中しているときに、止められるのを一番嫌がります。
例えばテレビを見ているときや、タブレットやスマホでゲームをしたり、動画を見ているときは、指示をしてもすぐには動いてくれないでしょう。
また、何かをし始めたばかりという場合も、「今始めたばかりなのに・・」と、動き出したとしても、気持ちよく動くということにはなりませんよね。
また、幼い子どもは、眠い時も指示がうまく入らないということが多いようです。

 
では、どんなタイミングがいいのでしょう?
 
何か楽しんでいたり、夢中になっていることが終わった時が、一番いいタイミングだといえるでしょう。
けれども、前にもお伝えしたように、「次はこれをしよう」と決めているかもしれません。
そうなると、やはりいい顔をしてはくれませんよね。
 


ではどうすればいいの?と困りますね。
そういう場合を考えて、工夫しましょう。


事前にすることを伝えておく(見える工夫がおススメ!)


子どもにスムーズに行動してもらいたいなら、あらかじめ予定を伝えておきましょう。
何かを終えたときに、「〇〇時になったら、ご飯にするからね」とか、「▢▢時には寝ないといけないから、〇〇時になったらお風呂に入ってね」というふうに、子どもに生活の予定を伝えておくと、子ども自身の中で自分の行動をコントロールすることができるようになります。

 
これも、年齢によって、難しい指示になる場合もあるので、時間のことをどれだけ理解しているのかによって、事前の伝え方にも工夫が必要になります。
 
「長い針が6のところに来たら、ご飯ですよ」
「短い針が7と8の間で、長い針が6になったら、おふろだよ」
デジタル時計なら「7:30になったら、お風呂に入るよ」と
 
視覚的にわかりやすく、また家庭の状況に合わせて指示することも大切です。
 
 
また、数字が読めない子どもの場合、紙に書いて伝え、見えるところに貼っておくのもいいでしょう。
数字とマークを書いて知らせると、さらによくわかりますね。

 
切り換えがしにくい子どもの場合、1日の予定を朝のうちに、おおよそ伝えておくと、スムーズに行動を切り換えられるということもあります。
その場合は、変更することが難しくなることもあるので、できるだけその予定で進めてあげましょう。
でも、急な事情で変更もあると思いますが、そういうことも想定して、変更することもあるということを伝えておくのがいいでしょう。
切り換えがしにくくても、少しずつ繰り返すことで、対応できるようになる場合もあります
 

タイミングよく指示を出しましょう!
 

親も子どもも、予定通りに進めば、楽ですし、見通しをもって準備ができるので、とても生活しやすくなります。
 

子どもが小さいうちから、そのような方法で生活していると、小学校に入学して、一人で活動するようになっても、自分で予定を立てて行動できるようになるので、おすすめですよ!
 
 
子どもの集中力は大人ほど長くはありません。
何かに集中していても、ふっと気を抜くときがあります。
集中が途切れた時や、活動と活動の合間など、大人の言葉が届きやすい時をねらって、手伝ってほしいことや、行動を指示するようにしましょう。
 
そうすることで、いうことを聞かないとイライラしたり、子どもを叱ったりすることが、できるだけ無いようにして、いい親子関係を築いていきましょう!
 
積極的な子育て方法で、親も楽に、子どもも楽に過ごしましょう。
 

ペアレントトレーニング10 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!
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