blog

子育てについて

2024/03/21

ペアレントトレーニング34 行動を適切なものに変える手順を考えよう

ペアレントトレーニング・・この意味はどれくらい、皆さんに浸透しているのでしょうか。


ペアレントトレーニングって、どんなものかわからないというお声も時々聞かれます。
ある広報誌に記事をお願いしたとき、「トレーニング」というワードを運動的なものと捉えられたのか、健康のコーナーに掲載されたことがありました。
心のトレーニングという意味で捉えると、ある意味「健康」で間違いないですね。


さて、今回は、あなたがお子さんに対して、今、困っている行動を適切な行動に変えるための手順を一緒に考えていきましょう。



例えば、家の中を走り回っている時、こんなふうに始めます。

①まずは、「家の中は走りません。歩くのよ。」とはっきり聞こえるように言います。

②子どもが行動を変えるかどうか、5秒待ちます。

③言うことを聞いたら、ほめます。
 「走るのをやめて歩いてえらっかったね。いうことを聞いてくれてありがとう!」


これは指示したことに子どもが従ってくれたパターンですね。




では、もう一つのパターンです。始め方は同じです。

①まずは、「家の中は走りません。歩くのよ。」とはっきり聞こえるように言います。

②子どもが行動を変えるかどうか、5秒待ちます。

③言うことを聞かない場合、「家の中の約束を思い出すために、ここで座って考えてみて。」と言って、1分から2分間、部屋の角などで座って考えてもらいます。

ここまで話すと、ほとんどの子どもは「家の中は歩きます」と言って、家の中の約束を思いまします。

本来、子どもは約束を忘れているわけではなく、覚えているけどやっちゃったという感じなのです。

そこで、「家の中は歩く約束を思い出せてえらかったね。では、やって見せて。」と言って、実際に部屋の中を歩いてもらいます。
そして「家の中を歩いてえらかったね。ありがとう。」とほめましょう。


こんなふうに、やってほしくない行動を止めるだけではなく、約束を思い出させる工夫をしましょう。
そして、思い出せたことをほめることは忘れずに。
また、約束を言葉にして言えた後は、必ず実行してもらいましょう。
言葉で言ったことを確認するという意味もありますが、実際に行動してもらうことで、2度ほめることができるのです。


よくない行動を叱るということは、「注目を与える」ということになります。

子どもは大人に注目してほしくて、わざとよくない注意される行動をすると言われています。

本当に変ですよね。

その理由はなんでしょう?



そう、子どもは、親から注目してほしいのです。



子どもが問題を起こさずおとなしく過ごしている時、大人は心の中で、いい子にして遊んでいるなぁと思っています。

けれども、その気持ちを言葉にして「いい子で遊んでるね」とほめる言葉かけをする大人は、少ないのです。


不思議ですね。


それなのに、よくないことをしている時は「何してるの?そんなことしちゃダメでしょ!!」と叱ります。


そう、子どもは、親から注目してほしいのです。


たとえ、厳しく注意される言葉でも、自分の方を向いてほしいという気持ちで、行動しているのです。



子どもは親を求めています。

信頼できる、自分を愛してくれる存在をいつも待っているのです。

もちろん、大人はやることがたくさんあって忙しく疲れています。

だからこそ、よくない行動をしているときに声をかけるのでなく、よくない行動をしていない時、すなわちいい行動をしているときにこそ、「えらいね」「すてきだね」「かっこいい!」と、ほめる言葉、認める声かけをしてあげてください。



そうすることが、将来的に不登校や、非行にはしるようなことになりにくいと言われているのです。


不登校が悪いということではありません。


子どもには、安全基地が必要だということです。


悪いことをしても、改善したらちゃんと受け止めてくれる人がいて、何かにチャレンジしようと思ったときに、不安になったら後ろを振り向いたとき、目と目が合う、自分を見てくれているという安心感を求めているのです。


あなたにもあるはずです。


何かしようとするときに、あの人はどう思うかなって、頭に思い浮かぶ人がいるはずです。


もしも悪いことをしようと誘われても、あの人が悲しむからやめておこう・・と思いとどまったり、このお菓子買って帰ったら喜ぶかなぁと思ったりすることがあると思います。


そう、それがアタッチメントと言われる、信頼関係なのです。


人はこの安心安全の環境下で、のびのびと活動したり、物事を考えたりすることができると言われています。


ですから、子どもはいつも視線を、声かけを求めているということを知っておいてほしいと思います。


悪いことに注目ではなく、いいことに、普通の当たり前のことに注目するようにしてあげてくださいね。


今そうすることが、先々の大変なことを作り出さないということを覚えておいてほしいです。




ペアレントトレーニング34 行動を適切なものに変える手順を考えよう

ペアレントトレーニング・・この意味はどれくらい、皆さんに浸透しているのでしょうか。


ペアレントトレーニングって、どんなものかわからないというお声も時々聞かれます。
ある広報誌に記事をお願いしたとき、「トレーニング」というワードを運動的なものと捉えられたのか、健康のコーナーに掲載されたことがありました。
心のトレーニングという意味で捉えると、ある意味「健康」で間違いないですね。


さて、今回は、あなたがお子さんに対して、今、困っている行動を適切な行動に変えるための手順を一緒に考えていきましょう。



例えば、家の中を走り回っている時、こんなふうに始めます。

①まずは、「家の中は走りません。歩くのよ。」とはっきり聞こえるように言います。

②子どもが行動を変えるかどうか、5秒待ちます。

③言うことを聞いたら、ほめます。
 「走るのをやめて歩いてえらっかったね。いうことを聞いてくれてありがとう!」


これは指示したことに子どもが従ってくれたパターンですね。




では、もう一つのパターンです。始め方は同じです。

①まずは、「家の中は走りません。歩くのよ。」とはっきり聞こえるように言います。

②子どもが行動を変えるかどうか、5秒待ちます。

③言うことを聞かない場合、「家の中の約束を思い出すために、ここで座って考えてみて。」と言って、1分から2分間、部屋の角などで座って考えてもらいます。

ここまで話すと、ほとんどの子どもは「家の中は歩きます」と言って、家の中の約束を思いまします。

本来、子どもは約束を忘れているわけではなく、覚えているけどやっちゃったという感じなのです。

そこで、「家の中は歩く約束を思い出せてえらかったね。では、やって見せて。」と言って、実際に部屋の中を歩いてもらいます。
そして「家の中を歩いてえらかったね。ありがとう。」とほめましょう。


こんなふうに、やってほしくない行動を止めるだけではなく、約束を思い出させる工夫をしましょう。
そして、思い出せたことをほめることは忘れずに。
また、約束を言葉にして言えた後は、必ず実行してもらいましょう。
言葉で言ったことを確認するという意味もありますが、実際に行動してもらうことで、2度ほめることができるのです。


よくない行動を叱るということは、「注目を与える」ということになります。

子どもは大人に注目してほしくて、わざとよくない注意される行動をすると言われています。

本当に変ですよね。

その理由はなんでしょう?



そう、子どもは、親から注目してほしいのです。



子どもが問題を起こさずおとなしく過ごしている時、大人は心の中で、いい子にして遊んでいるなぁと思っています。

けれども、その気持ちを言葉にして「いい子で遊んでるね」とほめる言葉かけをする大人は、少ないのです。


不思議ですね。


それなのに、よくないことをしている時は「何してるの?そんなことしちゃダメでしょ!!」と叱ります。


そう、子どもは、親から注目してほしいのです。


たとえ、厳しく注意される言葉でも、自分の方を向いてほしいという気持ちで、行動しているのです。



子どもは親を求めています。

信頼できる、自分を愛してくれる存在をいつも待っているのです。

もちろん、大人はやることがたくさんあって忙しく疲れています。

だからこそ、よくない行動をしているときに声をかけるのでなく、よくない行動をしていない時、すなわちいい行動をしているときにこそ、「えらいね」「すてきだね」「かっこいい!」と、ほめる言葉、認める声かけをしてあげてください。



そうすることが、将来的に不登校や、非行にはしるようなことになりにくいと言われているのです。


不登校が悪いということではありません。


子どもには、安全基地が必要だということです。


悪いことをしても、改善したらちゃんと受け止めてくれる人がいて、何かにチャレンジしようと思ったときに、不安になったら後ろを振り向いたとき、目と目が合う、自分を見てくれているという安心感を求めているのです。


あなたにもあるはずです。


何かしようとするときに、あの人はどう思うかなって、頭に思い浮かぶ人がいるはずです。


もしも悪いことをしようと誘われても、あの人が悲しむからやめておこう・・と思いとどまったり、このお菓子買って帰ったら喜ぶかなぁと思ったりすることがあると思います。


そう、それがアタッチメントと言われる、信頼関係なのです。


人はこの安心安全の環境下で、のびのびと活動したり、物事を考えたりすることができると言われています。


ですから、子どもはいつも視線を、声かけを求めているということを知っておいてほしいと思います。


悪いことに注目ではなく、いいことに、普通の当たり前のことに注目するようにしてあげてくださいね。


今そうすることが、先々の大変なことを作り出さないということを覚えておいてほしいです。

もしも、もっと具体的に、「うちの子どもの場合、どんなふうに対応すればいいですか?」とか、「子どもが親を求めてきた時に、対応してもうまくいかなんだけど・・」というような具体的なお悩みがある方は、お問い合わせMail:info@ameck.co.jpからご連絡いただければと思います。

あなたとお子さんの関係が良い関係でいられるようにお手伝いさせてください。
お待ちしています。













ペアレントトレーニング34   行動を適切なものに変える手順を考えよう
ペアレントトレーニング34   行動を適切なものに変える手順を考えよう

2024/03/13

ペアレントトレーニング33 問題に応じた結果で対処する

さて、これまで多くの子育てスキルをお伝えしてきましたが、前向き子育てのコツがなんとなくでもお分かりいただけていれば嬉しいです。

前回は、子どもが問題行動を起こしたときに、どのように対応すればいいのかをお伝えしました。
実際に使っていただくことはできているでしょうか。

でも、なかなか、思うようにはいかないのが現実かもしれませんね。


さて、ここで、ある一年生のお子さんをお持ちのお母さんからの相談事例をご紹介します。


お子さんに対しての困りごとは、食事が遅いということでした。
遅くなる理由としては、兄弟でふざけ合っていて、食事に集中できないということで、「お母さんの願いとしては、「とにかく食事を早く済ませてほしい」ということでした。

お子さんには、一定の時間を決めてそれまでに食べ終わるようにといつも約束しているとのことでした。

ある日、夕飯。
約束の時間内(20分)で食べ終えることができず、約束が守れなかったという結果になってしまいました。
食べ終える約束の時間を過ぎたことの罰として、お母さんは、「約束が守れなかったから、『(子どもが)翌日曜日に友だちと遊びに行く』という約束は無し・・」とお子さんに言ったそうです。

お子さんは、当然大泣きしたそうです。

お母さんとしては、“友だちと遊びに行きたければ、きちんとお母さんとの約束を守って早く食事を済ましたらよかったじゃない!“という気持ちです。

ところが、子どもとの食事時間の約束の中では、できなかった時、約束を守れなかった時の罰として、友だちと遊びに行くことができないということまで決めていなかったのです。

そして、そう言われた子どもが大泣きをしたことで、お母さんは、友だちとの遊びの約束については、やめさせるということはなかったそうです。



さて、ここで、クイズです。

このお母さんと子どもの間で交わされた約束は、どうだったでしょう。

子どもは、お母さんの決めた時間内(15分〜20分)で食事を済ますことができるのでしょうか。

時間内で食べ終わることができなかった時の罰として、友だちと遊びに行く約束は無し・・という罰は適切でしょうか。

あなたなら、どのように対応しますか?




子どもへの要求は、家庭の状況や時間帯によっても違ってくると思います。

朝だと夕飯以上に急ぐ必要があるかもしれないし、食事のメニューによっても食べやすさが変わってくるでしょう。

また、好き嫌いや苦手さによっても、食べる速度は変わることが予測されます。

飲み込むのが苦手で、食べるのに時間がかかっているのかもしれません。

そんな状況で、一方的に、ここまでに食べなさい、食べられなかったから、遊びに行けません。

というのは、どうでしょう。

まず、事前に時間内に食べられない場合の約束の決めておかなかったことも、お子さんにとっては納得がいかないでしょう。



親子のいい関係づくりをする必要がないという場合は、別ですが、子どもにも気持ちや思いがあります。
そして、その気持ちを尊重してもらうことで、自分は大切にされている、だから頑張ろうという意欲が湧いてくるのです。

そういう点からも、この方法は、適切だったのだろうかと、私は考えます。


今回のテーマである「問題に応じた結果で対処する」ということは、食事での困りごとに対して、約束を守れないことがあるとしたら、その食事の時に関係することで対応するということです。

例えば、おしゃべりしていて遅くなったとしたら、「5分おしゃべりしないで食べる」とか、気が散ってしまうのであれば、気が散ってしまう要因を取り除いてしまうなどの工夫が必要になるでしょう。

また、おしゃべりで遅くなるのであれば、しゃべっている時に、じっと見つめる大人の態度が必要になるかもしれませんし、分量を減らして、時間内で食べられるようにするなど、いろいろな工夫を考えられるといいですね。




子どもは親の支配のもとで育つと、自分で考えたことはよくないんだ、うまくいかないんだと、自信を持つことができなくなります。

子どもが失敗して傷つかないようにと、「転ばぬ先の杖」ばかりをしていては、子どもはいつも用意された成功の道を歩むことになり、自分で考えることができなくなります。

そして、もしも「転ばぬ先の杖」を親が用意しても、うまくいかないことがあった時、子どもは親がちゃんと用意しなかったせいだと、親を責めるでしょう。


先にご紹介したご家庭のお子さんも、忘れ物をした時、「お母さんがちゃんと用意しなかったから、僕が恥ずかしい思いをした」とお母さんを責めたそうです。


お母さんは、お母さんの思い通りにしたい。
そして子どもは、お母さんの思い通りにする代わりに、責任は母さんに押し付ける。
そんな親子の関係になっているかもしれません。


子どもの問題がどこにあるのか、それを感じるのは親の方かもしれません。
しかし、行動の問題は子ども自身が変わることでしか、解決できません。

ですから、大人は子どもが問題とされる行動をしないように、または、しなくて済むように環境を変えたり、その要因を取り除いたり、大人からの関わり方を変えるという行動を起こす必要があるということです。

そのための方法やコツをお伝えしてきました。

少しでもあなたのお役にたてたとしたら、とても嬉しいです。


あなたにもお悩みがあるとすれば、あなたとお子さんに応じた解決方法があると思います。
そこで、お困りの方は、ぜひ、こちらまでご相談ください。
Info@ameck.co.jp
子ども発達支援研究員として、保育士として、相談事業にも関わってきた経験を活かして、あなたの子育てをお手伝いします。

ペアレントトレーニング33   問題に応じた結果で対処する
ペアレントトレーニング33   問題に応じた結果で対処する

2024/02/24

ペアレントトレーニング32 問題行とされる行動にうまく対応するコツ その3 はっきりと穏やかに伝える


生活している中で、お子さんの気になる行動や減らしたい行動はいくつかあると思います。
その行動は、「生まれつき持っている気質によるもの」や、「生活環境の中で作られたもの」また「大人からのこれまでの関わりがつくってきたもの」とがあるでしょう。

子どもの行動は全て子どもの責任だ・・という捉え方をしていると、親の思うようにならないことで、親のストレスが大きくなることがあります。
あなたとお子さんの関係はどうですか?

大人のあなたも、おなたの親の思い通りになっているでしょうか。
なっているとしたら、それであなたにストレスはありませんか。
もしかしたら、あなたとあなたの親の思いがピッタリ同じなら、全くストレスなく過ごしているということもあるでしょうが、実際にはそのような親子の関係はないのが一般的です。

そう、お子さんとあなたは別の人格で、感じ方や希望などもちがうのです。
そのことを常にイメージしながら子育てできるといいですね。
そうすることで、お子さんにも、親のあなたにとっても、イライラやストレスが大きくなることはないでしょう。

さて、前回問題とされる行動にうまく対応するコツ その2としてお伝えしたのは、「計画的なスルー」でしたね。
試してみた方はいらっしゃるでしょうか。

「計画的なスルー」は、試したときに、その行動がさらに激しくなったり悪化したかのように見えてしまうことがあるので、その変化に動揺してスルーしていたことを忘れてしまい、機嫌をとったり構ってしまうということがあるのですが、それは失敗という結果になってしまいます。
結果として、子どものエスカレートした行動に反応したことになり、「スカレートの罠」に親がハマってしまったと言わざるを得ないでしょう。

「計画的なスルー」はそういうことも想定して、実践できる状況で行うことも大切です。

こんなに泣いているのに放置していていいのだろうか・・と不安になったというお話をお聞きすることがありますが、頑張ってスルーを続けたご家庭では、必ず問題としていたお子さんの行動が減ったというご報告があります。

そして、ここで一つお伝えしておかなくてはならないことがあります。
それは、「計画的なスルー」は頻回に使わないということです。
いつもスルーしている状況は、お子さんにとって、ずっと放置されていると感じてしまうという危険性があるからです。
そのように感じてしまうことで、お子さんは親からの愛情をうまくキャッチできなくなります。
親としては愛情を注いでいるつもりなのに、その愛情がお子さんに届いていないとすれば、「愛情の行き違い」「すれ違い」になってしまいますよね。
ですので、親にとって困った行動だからといって、何でもかんでもスルーするのはよくないということを意識しておきましょう。
環境を振り返ってみると、改善点があったり、親の関わり方や声の掛け方を変えるだけで、お子さんの行動が改善することもあります。

「子どもの行動は全て子どもの責任だ」という捉え方ではなく、周りの環境(物、人、時間など)を工夫するということも試してみてくださいね。



はっきりと穏やかに伝える


さて、続いて、今回のお話に進みましょう。

問題とされる行動にうまく対応するコツその3

それは、先ほどのお伝えしたことにも絡んでいます。
子どもの行動には必ず理由があります。

そして、その行動の前にどのようなことがあったのかを正確に観察して、その理由を理解した上で親が行動することが大切なんです。

具体的にお伝えしたいコツその3は、「はっきりと穏やかに伝える」ということです。

子どもは大人と違っていろいろなことを付け加えて説明されると、頭の中でたくさんの言葉を整理できずに混乱してしまうということがあります。
ですから、やってほしいことを短い言葉、わかりやすい言葉で伝えるということです。


子どもに何かをしてほしい時、相談して決めた約束、また社会のルールなど、家庭内でも、また家庭の外でも、行動を調整しなければならないことがあります。
そのような場面で、わかりやすくはっきりと指示をすることは、子どもが自分の行動をコントロールしようとしやすくなります。

いつでも全ての行動に対して従わせる必要はありませんが、子どもの年齢に合った内容でしてほしいことを伝えましょう。

もちろん、子どもが何かで遊んでいるときに、その遊びをやめさせて話をするのではなく、親も子どもも、穏やかで静かに落ち着いて話ができる時にあらかじめ話をしておくということが大切です。

その事前に話したり伝えておいたことによって、子どもの問題とされる行動をコントロールしやすくするのです。

以下の手順で、伝えましょう。

①子どもに手が届く程度まで近づいて名前を呼んで、子どもと視線を合わせて話しましょう。
②具体的に正確に何をしてもらいたいかを言います。
「けんちゃん、夕飯の時間です。テーブルまで来て座りましょう。」
「みほちゃん、妹を叩くのはやめなさい。手は行儀良く使います」
③言ったことに従うまで、時間を与えましょう。子どもの気持ちと行動の切り替えまで子どもの近くで5秒待ちましょう。
④言ったことに従えばほめましょう。
「こうちゃん、お母さんが言ったことをしてくれてありがとう」
⑤指示にすぐに従わないときは、5秒待って、もう一度言います。何かをやめさせる指示は繰り返しません。
⑥指示のバックアップをしましょう。もし子どもが指示に従わなければ、問題行動の結果として適切な対応策を考え、実施します。

このような手順でお子さんに指示を出すことで、子どもの行動を促しましょう。

生活の中で、トラブル起こってしまった時には、なかなかうまく対応することは難しいでしょう。
ただ、困った行動というのは、繰り返されることが予測されるので、その場面に応じた子どもの行動を「こんな時はこうしてほしい」と具体的に、例えば親がモデルを示してあげてもいいでしょう。

今回は子どもへの指示の伝え方を「はっきりと穏やかに伝える」というコツとしてお伝えしました。

お子さんの行動を変える、コントロールするには、どのような方法が適しているのかをこれまでのブログをふ振り返りながら、うまく使っていきましょう。
ただ、なかなかどれがうまく使えるかわからないというときは、直接ご相談くださいね。
無料でお受けします。こちらまで、メールください。info@ameck.co.jp

ペアレントトレーニング32  問題行とされる行動にうまく対応するコツ その3 はっきりと穏やかに伝える
ペアレントトレーニング32  問題行とされる行動にうまく対応するコツ その3 はっきりと穏やかに伝える

2024/02/12

ペアレントトレーニング31 問題とされる行動にうまく対応するコツ その2

問題とされる行動にうまく対応するコツ その2

前回は、親として問題とされる子どもの行動について、家庭でどのような方法で対応すればいいのか、そのコツをお伝えしました。
一つ目は、子どもにわかりやすい基本ルールを作るということ、二つ目は、対話による指導をするということでしたね。
相談して「部屋は歩きます」決めたルールを守らないとき、「ルールはどうだった?」と思い出させて、その決めたルールに合った行動を子どもにしてもらい、ルール通りにできたら「ほめる」というやり方でしたね。
あなたなら、きっとこの方法をうまく活用されていると思います。
うまくいかなかったという方は、ぜひ、ご連絡ください。直接お話ししたほうが分かりやすいと思いますから・・。ご家庭の状況に合わせて具体的に考えていきましょう。


今回も引き続き、問題とされる行動にうまく対応するコツをお伝えいたします。
親子で相談して決めたルールは、子どもも守りやすい内容ですから、そのルールを守れたら、ごほうびシールを貼るというごほうびシートを使うことができて、子どももやる気が出ていいですよね。前々回にご紹介したシートは、守りやすいルールで実践してくださいね。

では、今回のコツに進みましょう。
今回お伝えするのは、「計画的な無視」という方法です。
無視という言い方は少し嫌なイメージがあるので、「スルー」ということでご理解ください。
子どもがルールを守らなかったり、これまで問題として見ていた行動とは違う新しい問題行動をしたときに、使うことができます。


計画的なスルー

例えば、自分の思うようにならないときに、大きな声で泣いたり、物を投げたりすることがあったとしましょう。
これまでなら、「何してるの!!」「やめなさい!!」と感情的に叱っていたということはないでしょうか。

かんしゃくは、大人からきつく言われるまで止められない、またきつく言ってもなかなか止めないということも多いようです。
そして、何度目かに、これ以上続けるとめちゃくちゃ怒られると思った時にようやくストップするというパターンが結構多いと聞きます。
また、大人が「どうしたの?」「大丈夫?」とかまってあげるという関わり方をしているケースも多いようです。
気に入らないことがあると、泣いたり怒ったりするというケースですね。


このような場合に、効果的なのが「計画的なスルー」です。

子どもは自分の思うようにならないことにイライラしたり怒っています。
このようなかんしゃくに対して、優しくかまっていると、かんしゃくを起こせばかまってくれる、大泣きすれば優しくしてくれる、と、間違った理解をしてしまうということがあるのです。

例えば、ブロックで何か作ろうとしている時に、うまく作ることができない場合、それは本人の問題ですよね。
もしもうまく作ることができないから、手伝ってほしいと思うであれば、かんしゃくや大泣きではなく、「手伝ってほしい」というべきです。
この正しい伝え方を子ども自身が学ぶために「計画的な スルー」を使います。
子どもが自分の問題でかんしゃくを起こしたときに、大人はわざと子どものほうを見ず、目を合わさず、声もかけないということです。
いつもなら、声をかけたりなだめたりしてくれるのに、今日はどうしたの?・・とこども自身が不思議に思って、かんしゃくや大泣きがだんだん沈んでいきます。
しばらくして落ち着いて話ができるようになったところで、「どうして怒っているのか?」と尋ねてみてください。
子どもが「〇〇がうまくできなかった」と伝えたとしましょう。
そうしたら、「そうだったの。じゃあ、『てつだって』と言ってくれたら手伝えたよ、今度から『手伝って】って言ってね。」と対話による指導をしましょう。
そして、「一度練習してみようか」と提案し、子どもに「手伝って」という練習をする機会を与えましょう。
うまく言えたら「上手に言えたね」「とても分かりやすく言えたね」とほめましょう。
これで、次から、手伝ってほしいときには、かんしゃくを起こさずに「手伝って」と言えるようになるでしょう。

もちろんこれは、お母さんだけでなく、お父さんも同じようにスルーしてもらいます。
お母さんがスルーをしても、誰かが関わってしまえば、「計画的なスルー」の意味はなく、効果はなくなります。ご家族が他にもいらっしゃるのであれば、みんなで同じように対応することが大事です。

実際にこれで、うまくいったケースを紹介しますね。



事例1


4歳児年中クラス(満5歳)の女の子Aさんです。
ある日曜日の朝。
Aさんが、リビングでひとりで折り紙を折っていたと思ったら、急に大きな声で怒り出し、自分の周りにあった幼稚園グッズなど手あたり次第に投げ出しました。
いつもなら、「そんなことしたらダメでしょ!!」と叱っていた母ですが、ペアレントトレーニングを受けていた時だったので、「計画的なスルー」のことを父親とも共有していて、一緒にAさんの「かんしゃく」に反応しなかったそうです。
すると、Aさんは、5分ほどで静かになり、自分で投げた物を片付け始めました。
父と母は、物を投げたことには触れず、「朝ごはんを食べよう」と声をかけました。
Aさんは、サッと朝食を食べるためにテーブルについて食べ始めました。
その日は、出かける予定があったので、片づけはそのままにして、出かけました。
そして帰宅した後、Aさんは再び自分で朝の続きの片づけを始めました。。
そのあとで、「どうして、朝は怒っていたの?」と母がAさんに尋ねたら、赤い色紙を探したけれど見つからなかったから・・という理由だったそうです。
「『赤い色紙がみつからないんだけど、一緒に探してちょうだい』って 言えばよかったね。そうしたらお母さんも一緒に探すことができたね。」と、母はAさんに伝えました。
こんなふうにして、Aさんは「かんしゃく」を起こさなくなっていきました。

もちろん、いろいろなパターンがあるので、1回で「かんしゃく」がなくなったわけではありません。けれども、「3回のスルーで、今はなくなりました。」とお母さんからの報告を受けました。
「計画的なスルー」がとても効果的だったようです。
特に「かんしゃく」には、効果があるようですね。
こんな報告を受けると、とてもうれしくなります。
このように、学んだ方法をうまく使えて、子どもの姿が変わると、親としても自信が持てるようになり、お母さん自身も笑顔になっていきます。

どうですか?
あなたも一度、お子さんの困った行動に対して、試してみてください。
そして、感想などお知らせくださるとうれしいです。

ペアレントトレーニング31 問題とされる行動にうまく対応するコツ  その2
ペアレントトレーニング31 問題とされる行動にうまく対応するコツ  その2

2024/02/05

ペアレントトレーニング30 問題行動にうまく対応するコツ

子どもの難しい行動を親として、取り扱う方法はたくさんあります。
これから紹介する内容は、子どもが自分のイライラした気持ちをコントロールしたり、子どもの行動や気持ちを受け入れるのを助けられるかもしれません。

どの家庭にも、いろいろなルールがあります。
例えば、帰宅したら一番に手を洗ってうがいをする、とか、脱いだ靴はきちんと揃える、とか
ごく当たり前のようなことも、家庭のルールとして存在していることもあれば、ない家庭もあります。

ルールはその家庭独自のものでもあるようです。

ママにとって必要なルールもあれば、パパにとって重要なルールもあるかもしれません。

大抵のルールは、大人によって決められ、子どもは大人の決めたルールに従わなければならないということになります。


一般的なことですが、生まれてしばらく経って、一人で自分のことができるようになった途端、いろいろなルールに従わなければならないって、どうでしょう。

あなたなら、すぐにたくさんのルールを覚えて守ることができますか?

たくさんのルールは、大人よりも随分人生経験の少ない子どもに要求することが、本当に可能かどうかを考えてみてほしいです。


大人が一方的に決めたルールにもかかわらず、そのルールに従わない時には、厳しく叱ったり、罰を与えてしまうこともあるようです。



このようなことも考えながら、子どもの行動をコントロールするためのルールをどのように作っていけばいいのか、一緒に考えていきましょう。


分かりやすい基本ルールを作る

子どもには、「ここまで」はOK。「これ以上」はNG。という限度や終わりが必要です。
何が期待される行動なのか、どのように行動すればいいのか、という限界を知っているということが大切です。
家庭内では4つから5つの基本的なルールがあるといいですね。
ルールは子どもに何をすればいいのかを教えてくれます。

「家の中は走らない」「叫ばない」「ケンカしない」「人をたたかない」「蹴らない」という言い方よりも
「家の中は歩く」「普通の声で話す」「手足は行儀良く使う」という言い方で、ルールを子どもに伝えましょう。

家族で集まって、家庭のルールを決めるといいですね。


家庭のルールを決める時のポイント

⚫️数少ないルール
⚫️公平なルール
⚫️守りやすいルール
⚫️守らせやすいルール
⚫️前向きなルール



まずは基本的なルールを決めていきましょう。
家庭で使ってみたいルールはどんなことがあるでしょう。



ルールを決める時の注意点

家庭内にルールを作るときに気をつけたいことは、親だからといって、
一方的に大人の都合のいいことを並べて強制しないことがとても重要です。

あなたも、一方的に決められたルールを守ることはストレスを感じることがあると思います。
例えば、昔のように、「女だから〇〇してはいけない」、「男だから△△しなければならない」と
いうようなルールに縛られて嫌な思いをしたことはありませんか?

法律で定められているものでも、疑問を持つことがあるように、
自分とは価値観の違う誰かが決めたことには、違和感を感じることもあるはずです。

もちろん、子どもにとっても同じです。

子どもだから、まだわからないから、ということで、大人が決めてあげなくちゃというのは
子どもの力を信じていない、尊重しないことになるという危険性を意識しておいてください。

案外、子どもにも考える力や、決める力があるものです。



そこで、ご紹介したいことは、「対話」です。

家族でルールを決めるときに、子どもの意見を聞くということです。
「ママは、〇〇して欲しいから、こんなルールにしたいと思うんだけど、どう?」と、
提案をするのです。

子どもも、家族の一員です。
言葉の理解ができるようになれば、親からの提案に「yes」「no」が意思表示できます。

そこで、家庭のルールを作るときには、「対話」によって決めていって欲しいと思います。
人は、押し付けられたルールは守りにくくても、合意形成によってできたルールは守ろうと思うものです。



対話による指導

家庭のルールが決まったら、そのルールをどのように守っていくのかに注目するようになっていきます。
年齢によっては、まだまだルールの理解が完全ではなく、失敗してしまうこともあるので、できないことを叱るのではなく、まずはできるようになるまで、伝える、教えるという形で、子どもにルールの守るためのスキルを身につけてもらいましょう。

子どもが家族で決めたルールをうっかり忘れたときに、教える、伝えるときのポイント


子どもの注意を引き(名前を呼ぶ)、問題を指摘し、簡単になぜいけないのかを説明し、そして、子どもにどうすればいいかを言ってもらいます。
それから子どもにその行動をしてもらいます。

例えば、
「けんちゃん、家の中を走ったけれど、家の中を走ったら、物を壊したりけがをするでしょう。家の中ではどうするのがルールなの?言ってみて。」
「じゃあ、家の中でどうするか見せてちょうだい」
「ドアの所に戻って、そこからやり直してみて。」
「それでいいね。歩く方が安全だから安心できるわ。」

と、いうふうに、尋ねてみて、答えることが出来たら、実際にやってもらいます。
間違っていたら、大人がモデルとして見せてあげましょう。
答えることが出来なかったら、言葉で説明をしながら、モデルを見せましょう。
言葉の理解ができていない場合も、話しながら、動くことを見せると理解がしやすくなります。

ルールが守れない時も、まだ練習中ととらえ叱らないように見守りましょう。
2週間ほど繰り返しても、うまくルールが守れない時は、そのルールがまだ年齢的に難しいということも考えられるので、もう一度ルールを考え直すことも必要かもしれません。
年齢に応じた、また子どもの発達に応じた、適切なルールにすると、叱らなくて済み、親のストレスを減らし、親子のいい関係を壊すこともなくなるでしょう。



ルールを守らせたいときに大切なこと

ルールを守っているときに、必ずほめること、認めること。
これがとても大切です。

“子どもがルールを守らない時は気になって叱る“ のに、ルールを守っているときにはほめない、認めない
ということがよく見かけられます。

子どもはほめられたり認められたりすると、自分の行動に注目してくれていると感じて、その行動を繰り返します。
逆に、“ルールを守っていないときに叱られる“ というマイナスの親からの注目を求めて、叱られることを無意識にやってしまうという子どももいます。


子どもは、親の注目を浴びたいものです。
そのことを知っていると、親の子どもへの関わり方が見えてくるのではないでしょうか。

もしも、もっと具体的に、「うちの子どもの場合、どんなふうに対応すればいいですか?」とか、「子どもが親を求めてきた時に、対応してもうまくいかなんだけど・・」というような具体的なお悩みがある方は、お問い合わせMail:info@ameck.co.jpからご連絡いただければと思います。

あなたとお子さんの関係が良い関係でいられるようにお手伝いさせてください。
ご相談は無料です。お待ちしています。

ペアレントトレーニング30   問題行動にうまく対応するコツ
ペアレントトレーニング30   問題行動にうまく対応するコツ

PAGE TOP